【第4回 オンライン公開講座を公開しました】

令和二年度 世界遺産「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群 公開講座

【令和二年度 第4回 公開講座】

「中世宗像における宗像三女神信仰」(60分)

宗像大社の歴史を考える時、沖ノ島祭祀遺跡に代表される古代が特に注目されますが、実は、最盛期は「中世」といっても過言ではありません。中世の宗像大社では1年間に5921回もの神事が行われたとの記録があり、宗像地域を政治・宗教の両側面から一元的に支配した宗像大宮司家と宋との交流を示す阿弥陀経石や宋風獅子をはじめとして、繁栄を物語る資料が数多く残されています。この時代、宗像地域の人々の宗像三女神に対する信仰とは、一体どのようなものだったのでしょうか。宗像大社の最も古い縁起である『宗像大菩薩御縁起』を読み解きながら、考えます。

河窪 奈津子(元宗像大社文化財管理事務局)

宗像大社の学芸員として、大社所蔵史料・資料の保存管理・調査研究、神宝館での展示及び『宗像大社文書』の編纂・刊行に長年関わる。宗像大社の中世史全般、特に信仰・神事を通しての考察、色定法師一筆一切経に関する研究に取り組む。また、平成23年度「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群の世界遺産登録の為の調査研究を行い、現在は『新修 宗像市史』の執筆に関わる。