【第8回 オンライン公開講座を公開しました】

令和二年度 世界遺産「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群 公開講座

【令和二年度 第6回 公開講座】

「世界遺産の景観を守る―宗像・福津の風景―」(60分)

「世界遺産」と聞くと宗像大社や新原・奴山古墳群といった構成資産を思い浮かべる人が少なくないかと思います。しかし本遺産群では「神宿る島への崇拝」「遥拝」という信仰を軸にした人々と遺産群との関わりを伝える風景が、資産の価値となっています。この地の風景はそれ自体が価値をもつだけではなく構成資産を相互につなぎ、自然環境や地域の人々との生活をつなぐ、とても重要な役割を果たしています。ところで、そもそも「風景」とは何でしょうか?私たちが風景を素晴らしいと感じるのはなぜでしょうか?また「世界遺産の風景」とは?古代から脈々と続く人々の暮らしの積み重ねである現在の風景を、どのように後世の人々へ伝えていけばいいのでしょうか?宗像・福津の風景を読み解きながら、考えます。

講 師 仲間 浩一先生(台南應用科技大學)

台湾応用科学技術大学副教授。専門は地域計画・景観デザイン。東京工業大学工学部助手、九州工業大学工学研究院非常勤講師・教授を経て平成24年に個人事業主としてトレイルバックス(TRAILBUCKS)を設立、地域での居住支援、ツーリズム支援、情報発信、イベント企画運営に携わる。令和2年に一般社団法人「リージョナルインタープリテーション協会」を設立、代表理事を務める。社会教育・人材育成や、地域の価値を生みだすクリエイティブワークに重点を置く。令和3年2月より台湾応用科学技術大学副教授として教鞭を執る。専門家会議委員として本遺産群の「包括的保存管理計画」や「ガイドマニュアル」策定に関わる他、福津市の都市計画審議会会長、福津市・宗像市の景観アドバイザーを務めるなど、本遺産群の緩衝地帯の保全およびインタープリテーションに深く関わる。